ハナコアラ

Tシャツを作って暮らす

ばかめ ほらみたことか
罵倒に次ぐ罵倒で
わたしはまっすぐ歩く事ができない
それは
酷い言葉によるのではなくて
注目される事に弱いという事が
せめて
分かってくれたらなぁ

思う
ため息を吐く彼女の目が
酷い言葉に向けられるのではなくて
わたしに向けられるのであればなぁ

思うのだ
わたしの無様な格好が
せめて
同情を買うくらいにきっちりと無様であればなぁ

思いながら


耳鳴りがやむまで
その声に耳を澄ませて
自分は不幸だ不幸なんだなんて可哀想

思ったふりをして
夜をやり過ごす