秘密は秘密のまま墓まで

全く絵を描いていない。絵描きを返上致します。ごめんなさい。それでも、ウエルカムボードの依頼を受けてしまったし、いい加減作家のホームページ作り終わらないと私のホームページ出来ないし、やる気になろうと思っている。思っていてやる気になれるくらいならば問題なかろうとも思うが。

恐ろしく何も考えていないのだ。で、恐ろしく暑いのだ。で、恐ろしく億劫なのだ。生活回りに関する事も、絵に関する事も、時間が膨大に有り余り持て余しているにも関わらず焦っている。恐らく地獄に堕ちたらいいのだけれど、そもそも天国だの地獄だのを信じられないという所から幸福と疎遠になっているので、我が子の肉を喰らう事すらなく一生を終えるのだ。何の感慨もないだろう。だって何もしていないから。

ともかく、阿呆のように寝腐っているのだけれども寝腐れど寝腐れど腐る事もなく、かといって新鮮に快復する事も無く。一体私は何を考えているのかしら?と一体何をしたいのかしら?と一体何の為にこの、ここの、足下のここに立っているのかしらと十代の人達のような事を思いつつ、けれどもそれの答えが全く分からなくて絶望する事もなく、だってもう長い事そんな事ばかりを考えているから日常になってしまって、だからと言って答えも特にないのだけれど、と言うよりは答えを出す事に興味を失ってしまって、失うというよりは出す気が無くて、ただただ問題を垂れ流しているに過ぎない。解決する気は毛頭ない。何となく歩いて先送り先送りしてだからこそ生きているに過ぎない。

暑い暑いと言ってそこらに置いたケトルの水が沸騰してしまう事も無く、勿論、わたしの血液が沸騰してしまう事も無く。けれどもやはり暑いには暑く。涙を流しても涙だか汗だか区別がつかず。「僕は今日も元気に泳いでいます」と言われても「ああそうですか」と面白くもない相槌を打つばかり。神様はいらっしゃいますかと店を訪ねて来る人が時々と。塩梅なる物を売りつけに来る婆と。冷やかしに覗く数人の影と。わたしは一体何をしているんでしょうね?と猫に語りかけようと道ばたに猫の姿を探したけれど、居るのは伸びた犬ばかり。仕方がないので家に帰ってオクラに言うと、ふらりふらりと頭を振る。「お前を食べてしまうけれど恨まないでおくれよ」と言ってちょきんと切って、せめて生で梅に敢えて食べたげようと思っていたら、みそ汁に浮かぶ星形。まぁ色々だよと喉をぬめぬめと胃へ落ちる。


楽しい昆虫料理

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PLUTO 6 (ビッグコミックス)

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