豚の足音
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近頃の物忘れの酷さったらないのであって、不要と思うと思わざるとぽこぽこと忘れていく。あの映画を見ようと思ってタイトルを忘れない様にと走り書きした紙を亡くしてみたり。亡くした紙を握ってどろどろにしてみたり。五月蝿いにも程があるエアーコンディショナーの羽を更にバキバキに折って更に五月蝿くしてみたり。がやがやと鳴る耳を折り畳んで痛めてみたり。相手の話にうんうんと頷いて直後に忘れてみたり。そういう時はどうやって聞き直したらいいのでしょうね?人としゃべるという事が酷く面倒臭く感じるけれども、会社で働くという事は少なからず人と言葉を交わさねばならないのであって頭の中で如何に言葉を少なくして相手に伝えるか考えた上でしゃべるも声量の問題でもう一度同じ事を繰り返さねばならなくなり一度口から出した言葉をもう一度しゃべろうにももうゴミ箱に捨てられたデータは取り出す事が不可能で私の頭ときたらこういう箇所だけは馬鹿丁寧にいちいちゴミ箱を空にしてしまう。それこそ稀にでいいのに。で、次々忘れていくものだから言葉が上手く口から出てこずうわうわ言ってしまったりして、何だか気持ちの悪い汗など吹き出してきたりして。そうするとまた人としゃべるのは億劫だなと思ってしまう。しゃべる事が億劫でなくして忘れてしまう事が問題なのだと思うのだけれども。
- 作者: ゴーゴリ,平井肇
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- 作者: 五十嵐大介
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- 作者: 浦沢直樹,長崎尚志
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12月10日からグループ展を3日間だけやる為に新しく一枚描きましょうかとやっている訳だが、まー恐ろしく進まず。それもこれも週に半分は暇だったのが週に2日しか暇でなく、その上なんだか疲れちゃうという非常に体力及び根性及び情熱などなどなんだかそういう気持ちを失っているからで、しかし堕落はいかんと何か血迷って今迄に描いた事ない大きさに挑戦って事になってしまっている。おそろしや。で、12月のそれはコンペであって賞なども一応あるのだけれどもどこに落としてきたか賞を獲ろうとか有名になりたいとかそういうなんていうの?そういうの。そのアレが全く亡くなってしまって評価云々に対する執着がどこぞへ去ってしまってアレが少なくともないよりあった方がいいんじゃないかとふわふわしている。そうして、とてもいい匂いであったハンドクリームを手に塗ったら酷い臭いに変質しているようなのでもう二度と塗らぬ方がいいかもしれない。そのアレがなくても全く問題なく生きていかれるのだけれど、仕事をし続けるのはとても嫌だし、イラストレーターであれ作家であれ何でもいいから絵を描いて暮らす事をする為に無謀な大きい絵を描かねばならない。今日記など描いている場合でない。ハンドクリームに心奪われている場合でもない。しかし一体ハンドクリームはどれがいい匂いで効能が良いのか誰か調べて教えてくれないかなとは思う。調べるのは面倒臭いのでこれからも多分調べたりしないだろうが、手が日に日にひび割れていくのは忍びがたい。といって購入しに行くと迷った挙げ句に購入に至らないという事がここ5日ほど続いているのだ。それにしても、今手が臭い。これは洗い流した方がいいのかもしれない程に臭い。が、手のかさかさだいぶんマシになっているのであって、臭いを我慢した方がいいのか洗い流すべきなのか非常に困る上に、手で鼻を触る癖が私にはあるので手を遠ざけておけばいいけれどもつい手を鼻に持っていってしまって「臭い」と呟かねばならない。困る。嗚呼困る。